つげ櫛に黴が生えた話。

つげ櫛に黴が生えた話。

私はつげ櫛を持っている。国産のつげ材から職人さんが作ったもの。よく「本つげ」と書かれたつげ櫛があるけれど、あれは熱帯の国の木材で作られたもの。私のは正真正銘の国産で、「本つげ」の櫛より木目がつまっていて美しい。高かったんだよ。自慢。
つげ櫛は時々椿油で手入れしなくてはいけない。手入れしないまま使い続けると皮脂がつきっぱなしになって不潔。たぶんオイルクレンジングと同じ理屈で、油は油で落とすってことなんだろう。水洗いはできない。木が割れてしまうからね。
こういうことを知りながら、私は手入れをさぼってつげ櫛をかびさせてしまった。久しぶりに出してみたらタンポポの綿毛を小さくしたような白いふわふわしたものが櫛の歯の間にたくさん。急いで椿油をつけた歯ブラシでこすり落とした。
せっかくのつげ櫛をかびさせてしまってとてもショック。反省している。
かびを落としてたら櫛の見た目は元通りになったし、黴臭くもない。でも、かびの生き残りがいそうな気がする。櫛の内側まで黴が入り込んでたらそう簡単には根絶できないだろうな。そもそもかびを殺したわけじゃないし。
アルコールでかび退治することも考えたんだけど、下手なことをしてつげ櫛を駄目にしたら悲しいのでやめておいた。かびさせた時点で駄目だけどね。これからはまめに手入れをして様子を見ることにした。これで黴が再発しなければいいんだけど。
つげ櫛を使うと髪がツヤツヤになるし、静電気はおきないし枝毛になりにくいしで本当にいい。大事に使おう。